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南部通信 NAMBU NEWS PAPER Web版
南部靖之がこれまで執筆してきたコラムを
バックナンバーとしてご紹介します。

今、何をなすべきか

更新:2001年5月

 

 先日、NHKスペシャル「緊急討論 待ったなし日本経済」に出演する機会をいただきました。私は雇用の現場にいるという立場からいくつかの提言をさせていただきました。今回はその際の、また、そこではお話しきれなかったことも含めて改めて述べてみたいと思います。

 「日本経済のいったい何が問題なのか」討論はそこから始まったのですが、私はこうしたテーマを前にするといつも思うのです。「“日本経済”が問題なのではなく、“日本”が問題なのである」と。つまり「経済」というものはあくまでも結果であって、今は“日本”の何が問題かを論議すべきときだということです。多くの政治家はその原因を経済にばかり求めてしまっているがために、問題の本質を見失っているように思うのです。

 では、今必要なことは何でしょうか。私はまず何よりも、国が国民に真の「自由」と「希望」を与えることだと思います。起業しようというときに壁となって立ちはだかる様々な規制などを「自由」にすること。そして、それぞれの立場の方に分かり易いビジョンを示し「希望」の持てる社会にしていくこと。閉塞感漂う今の日本には、この2つが何よりも大切でしょう。

 雇用についても同じことがいえます。「仕事」は、すべての国民にとって生活の基本ともいうべきものです。その仕事に関して希望の持てるようなビジョン、例えば「誰もが自分にあった働き方で、自由に仕事を得ることができる社会を目指す」といった大きな方向性を政府はまず示すべきでしょう。そうした方向性が示されたとき始めて、夢のある雇用創出は現実のものとなるはずです。

 具体的な施策はいくつでも考えられます。人材流動化の起爆剤として、民間各社が人材評価の統一基準を作り、流動を促す『大規模プラットフォーム』を直ちに立ち上げる。顕在化していない求人案件を積極的に開拓する『ジョブハンティング』の発想で中高年の雇用対策を考える。個人事業主には事業を立ち上げるためのインフラ整備、サポート体制を早急に構築するなど、挙げていけばきりがありません。パソナグループでは、今後こうした事業を通じて積極的に雇用創造に取り組んでいきますが、我々民間だけでなく、新政府にも迅速な行動を大いに期待したいと考えます。


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